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五神 若い研究者は未来の学術のための資産です。彼らが大きな構想でリスキーな研究に挑戦できる環境をつくる一方で、学生のケアや入試の業務といった研究以外の部分をシニアの先生が分担してくれる仕組みをつくるのがよいと思います。たとえば、退職した先生が教科書を書いて次世代にバトンを渡すのは非常に重要な作業です。現役時代の蓄積を社会に伝える作業をし、現役をサポートしてもらう。全年代が活躍するモデルを東大が提示できれば、働き方改革の見本になるでしょう。 有馬 私は高齢者をどんどん使えと言っています。体が動く限り仕事させろ、ただし給料は最小限でよい、減らした部分は若手にまわせ、とね。それから、高齢者は長にせずに顧問として雇え、です。学部長や課長といったポストを与えると老害を招く可能性がありますから。得意なことを自由にやらせて、電車賃と弁当代くらい出してあげれば十分です。もう一つ言いたいのは、日本は少子高齢化を念頭に置いて高等教育を充実させるべきだということです。人口が減る分だけ高等教育のレベルを上げるべき。大学には若者をより能力のある状態に高めていただきたい。それから、一度人口が減りながら戦後に復活した国々の人口対策について、文学部や医学部の先生の力でよく考えていただきたい。日本の将来を考える際に重要だと思うからです。 五神 実は、指定国立大学※4の申請で提案したのはまさにそこです。未来社会協創推進本部を新設し、SDGsを踏まえて健康長寿社会の実現に向けた取組みを掲げました。具体的アクションを打ち出すためにオール東大で取り組み始めたところです。 白波瀬 図らずも有馬先生がうまく話をつなげてくださいましたね。 有馬 あともう一つだけお願いです。たとえば、70歳になったらどんなものを食べたらいいのか、どれだけ運動したらいいのか。80歳ではどうか、90歳ではどうか。このあたり、実は全然指針がないので、東大のスポーツ先端科学研究拠点※5の皆さんに、年齢ごとの指針を打ち出していただきたい。人によるでしょうが、経験法則はあるはずです。 五神 いいヒントをいただきました。今後の世界のパラダイムシフトの肝となるのはデータ活用型社会だと思います。従来の大量生産型の成長モデルは終わりを告げ、今後はICTなどの技術を活用することで個の特性に合わせた製品やサービスが簡単に提供できるようになる。有馬先生用に今週はこれを食べて来週はあれを食べて、などとカスタマイズした健康アドバイスを提供すれば、喜んでもらえますよね? 有馬 そうですね(笑)。 五神 私はいま、腕にセンサー機器をつけています。歩数、心拍数、睡眠の質まで自動測定できるものです。データ活用型社会を実感しようと思いまして。つけてみて、一番役に立つのは睡眠の情報です。時間だけでなく、眠りの深さ、何回途中で目が覚めたかもわかります。今週は睡眠の質が悪かったから土日は休もう、などと健康管理に役立てています。 有馬 歩数計は私も使っていますよ。東大総長時代の1992年10月から使い続けています。70歳までは一日1.5万歩、その後1.2万歩にして、最近は1万歩です。医者には多すぎと言われるけど、実際は何歩がいいのかわからないですね。 五神 文部大臣時代に毎日1万歩というのはかなり難しくなかったですか? 有馬 昼休みに皇居を一周するんです。警備の人が逐一随行するのがかわいそうでしたが、実はその人の健康にも役立ったんじゃないかな(笑)。とにかく、東大版の健康の指針を出したらいい。多くの利用者のデータをきちんと解析すれば社会のためになるはずです。 五神 それこそまさに私のデータ活用型社会のイメージです。 有馬 五神総長はよくがんばっていると感心していますよ。私も物理教室の出身ですが、理論屋だからか屁理屈で終わってしまうことが多い。でも五神総長はきちんと実行もしますね。実験をやる人だったからかな。私を他山の石としてしっかりやってくれてありがとう。私は総長時代に倒れて、それで歩くようになりました。くれぐれも体には気をつけて。 五神 はい、肝に銘じます。 (2017年7月24日、安田講堂特別会議室にて対談) 注 ※1 評議会 東京大学評議会。東京大学の最上位の意志決定機関。総長、理事・副学長、研究科長、附置研究所長及び評議員などからなっていた。 ※2 運営費交付金 国が国立大学法人に対して負託した業務を運営するために交付するお金。国立大学に対する運営費交付金は年々減り続けている(平成26年度からは下げ止まり傾向にある)。 ※3 SDGs 2030年までに世界中の人々が解決すべき目標として国連が設定した「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals)。飢餓ゼロ、ジェンダー平等、気候変動対策など17の目標と169の達成基準が記されている。 ※4 指定国立大学 教育研究水準の向上とイノベーション創出を図るために文部科学省が始めた制度。東京大学は、東北大学、京都大学とともに、2017年6月に指定国立大学となった。 ※5 スポーツ先端科学研究拠点 2016年5月に設置された東京大学の新しい全学組織。全学から16の研究科や研究所が参加し、スポーツ・健康科学に関連した分野横断的な研究を推進している。 Makoto Gonokami 1957年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校を経て、1980年本学理学部物理学科卒業。1983年本学理学部助手。1985年理学博士(本学)。1988年本学工学部講師。1990年本学工学部助教授。1995年本学工学系研究科助教授。1998年本学工学系研究科教授。2005年本学総長特任補佐。2010年本学理学系研究科教授。2012年本学副学長。2014年本学理学系研究科長・理学部長。2015年4月より総長。専門は光量子物理学。著書に『変革を駆動する大学__社会との連携から協創へ』(東京大学出版会)。 Akito Arima 1930年生まれ。大阪府出身。私立武蔵高校を経て、1953年本学理学部物理学科卒業。1958年理学博士(本学)。1975年本学理学部教授、1989年本学総長。1993年理化学研究所理事長。1995年中央教育審議会会長、1998年参議院議員・文部大臣、1999年科学技術庁長官。財団法人日本科学技術振興財団会長などを経て、2006年より学校法人根津育英会武蔵学園長(現職)。2010年文化勲章受章。専門は原子核物理学。日本を代表する俳人としても活躍中。近著に『わが道、わが信条』(春秋社)。     写真:貝塚 純一 ※本記事は広報誌「淡青」35号の記事から抜粋して掲載しています。PDF版は淡青ページをご覧ください。     トピックス 淡青 このページの内容に関する問い合わせは広報室までお願いします。 お問い合わせ ソーシャルメディア 東京大学における災害時の情報発信 サイトマップ サイトポリシー プライバシーポリシー 採用情報 UTokyo Portal utelecon よくある質問 本サイトの管理・運営は広報室が行なっています。 各ページの内容に関連するお問い合わせは、当該ページに記載の問い合わせ先までお願いします。 アクセス・キャンパスマップ © The University of Tokyo 柏キャンパス 本郷キャンパス 駒場キャンパス アクセス・キャンパスマップ 閉じる 戻る アクセス・キャンパスマップ 閉じる 戻る アクセス・キャンパスマップ 閉じる 戻る アクセス・キャンパスマップ 閉じる

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